※俺様甘々ご主人様にご注意下さい。




もしも……


「……さまっ……」


奏が死んでしまっていたら……


「栞奈さま!!」



「っえ……」



森田さんの声で我に返る。



「しっかりしてください!

きっと大丈夫です。

ぼっちゃんが栞奈さまを置いていかれると思いますか?」



「置いて……いく……」



「もうすぐ着きますから。」




やっぱりダメ。



置いていくのはダメ。




一人になるなんて……

耐えられない。





奏。


好きなの。


好き。



ごめんなさい。


ワガママでごめん……。






車は静かに大学病院の駐車場に停まった。






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