※俺様甘々ご主人様にご注意下さい。





屈辱。


なんでこんな……




『泣けば許されると思ってんの?
だから嫌なんだよ、女って。』




泣かない。


これ以上アイツに見くびられたくない。




早歩きをして泣きそうなのを必死に誤魔化した。




「ハイ。ジュース。

先生にも言ってきた。」



「どーも。」




あ……お礼言った。




奏は私の手からジュースを受けとると、

プルタブを開けて全部飲み干した。




「もういい。
授業行けよ。」



「お昼ご飯は友達と食べるの?」



「そうだよ。」



イライラしているのか、少し言葉にトゲがある。



「そっか。それならいい……です。」




私は静かに空き教室の扉を閉め、

教室に戻った。






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