夏の夜に咲く恋花火 ~夏祭り~
5時になり、私達新入社員は、
お酒の買い出しと花火の場所取りに走る。
ここから一駅先の花火スポットまで、
タクシーで移動した。
「神山、ビール以外の酒買ってきて。女の子も飲めそうなやつ。」
同期の男性社員は、
大きなビニールシートを何枚も広げながら大声で言った。
恵美がニヤニヤしながら付いて来て、
私の顔を覗きこんだ。
「もうすぐ来るね。彩の相川君が…!!甘いカクテル系のお酒買わなきゃね!」
私は、自分が大好きなピーチのカクテルの小瓶を2本かごに入れた。
私の好きなこのカクテルを、
相川君に飲んで欲しい。
ちょっとしたおつまみと、
缶のチューハイを大量に買い、
重い袋を下げながら戻った。
そこには…
荷物の重さなんて忘れてしまうような…
素敵な笑顔があった。