夏の夜に咲く恋花火 ~夏祭り~
「神山はいつも一生懸命だからな。息抜きしろよ!」
相川君は、シャツの首元を指でつまんで、
パタパタと体に風を送る。
見ていてくれたんだ…私のこと。
「相川君… あ!!すいません!!!相川先輩…」
嬉しくて、ついいつもの癖が出てしまった。
よりにもよって本人に『相川君』なんて言ってしまった。
「あはははは!俺のあだ名?いいよ、相川君で。」
相川君は、笑うとき、体を前に倒すんだ。
笑いながら、体を90度くらい前に曲げる姿が、
夕日を浴びて輝いていた。
キュンとしたこの気持ち、伝えたいよ。
相川君、
どうしてそんなに優しくて、かっこよくて、輝いてるの?