専務が私を追ってくる!
「そうだ、ミルク! 私、ミルク準備します」
「ああ、頼む」
この猫たちはまだ赤ん坊だ。
だから世話が結構大変で、夜中でも2〜3時間おきにミルクをあげたりしなければならない。
トイレだって自分じゃできない。
人間の赤ちゃんと同じだ。
私が仕事をしている間は病院が預かってくれることになったけれど、仕事が終わってからの世話は自分でやらなければならない。
赤ちゃん猫の間は、睡眠時間を大幅に削られる。
それでも、この子たちを飼いたいと思った。
キッチンでミルクを作り、猫と修のいるリビングに戻る。
哺乳瓶を修に渡し、彼が猫を抱えて授乳するのをじっと見つめた。
猫は目と口を開けて前足を一生懸命ばたつかせている。
「飲んだ……!」
小さいからほんの少ししか飲めないけれど、確かな生命力を感じる。
「よかった……」
自然と涙が溢れてきた。