カルチャー
「頼む!

料理と洗濯と掃除をやるから、俺を泊めてくれ!」

「いや、洗濯は結構です!」

身内以外の男に下着をさわられたくないと言う話である。

「家賃も半分出すから!」

…そこまで言われたら、返す言葉が見当たらなくなった。

「住むところが見つかったら出て行ってくださいよ」

毒づくようにそう言った私に、
「助かった~」

上川がまたありがたや~と言って、私を拝んできた。

「その性格を正す方がまず先だと思います」

毒づくように呟いた私の声は、彼の耳に入っていない。

 * * *
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