カルチャー
えっ、何?

私は一体何をされるって言うの?

戸惑っている私に気づいていないのか、上川の顔がだんだんと近づいてくる。

「ちょっと!」

バシンッ!

「アイタッ!」

手元の文庫本で上川の顔をたたきつけた。

「イテテ…」

たたかれた頬を上川は手で押さえた。

「ちょっとソノミン、それでたたくなんてひどいんじゃないの?」

そう言った上川に、
「あなたが何かをしようとしたからじゃないですか!」

強い口調で私は言い返した。
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