カルチャー
バシャッ!

その音に視線を向けると、佐合の頭がビショビショに濡れていた。

佐合の手の方に視線を向けると、上川がいた。

えっ、何があったの?

彼らの手には空っぽのグラスがあった。

どうやら上川と取りあいをして、グラスの中身が佐合の頭にかかってしまったらしい。

しかし…私が目を離している間に一体何があったって言うんだ?

そう思った時、
「上川」

佐合が低い声で上川の名前を呼んだ。

あちゃー、これは怒ってるよ…。

そりゃそうだよね、かけられちゃったんだもん。

怒らないって言う方が間違ってるか。
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