カルチャー
「じゃあ、頼んだ」

上川は口をおおっていた手を離すと、私から離れた。

「ブハッ!」

手が離れたのと同時に、私は何度も深呼吸をした。

一体何があったって言うんだ?

しかも追いかけられてるって、どう言う意味?

そう思っていたら、
「どこ行ったんだ、あのクソヤロー!?」

髪を振り乱した女が私の前に現れた。

うわっ、怖い…。

できることなら関わりあいになりたくないかも…。

そろそろとその場から立ち去ろうとした時、
「ちょっと!」

「は、はいっ!」

彼女に怒鳴るように呼び止められ、私は驚いて返事を返した。
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