桜舞う季節に ー君が教えてくれたことー




そして、涼の誕生日の日。



私は、いつものように

病院に行って、涼の病室を訪ねる。




「涼ー」




「あ、絢香。あのさ、

 退院の日、決まった」



「えっ、ほんと? いつ?」




「来月の、10日」




「そうなんだ! よかったね」



よかった。


涼、また退院できるんだ。
 
< 164 / 222 >

この作品をシェア

pagetop