桜舞う季節に ー君が教えてくれたことー




半信半疑で病院まで行くと、


涼が病院の入り口の近くの


あの桜の木の下で待っていた。




「涼! なんで、こんな

 夜遅くに呼び出したの!?」



私が大声で言うと、

涼が人差し指を口に当てて


静かに、と言った。



「ちょっと、絢香に

 見せたいものがあって」



涼はそう言うと、


私の手を引っ張った。




「ちょっ......、涼!」






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