桜舞う季節に ー君が教えてくれたことー




そっか。涼は、

これを見せるために


こんな夜に私を呼んだんだ。




私は、しばらくずっと

涼とふたりで手を繋いで


星空を見ていた。




「ねぇ......、涼。

 流れ星って、見たことある?」




「......ないな。でも、見てみたい」




「私も見てみたい......」



流れ星って、本当にあるのかな。


「ね、涼が退院したらさ、


 プラネタリウム行かない?



 楽しそうだし」



「それいいな。行こうか」


「うん!」



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