桜舞う季節に ー君が教えてくれたことー
前を向いて
絢香へ
絢香がこの手紙を読んでいる
っていうことは、多分
もう僕はこの世にいないと思う。
何でこの手紙を書いたかっていうと、
僕は昨日、父さんに
“お前が生まれたときに、
病気のせいで10歳までしか
生きられないだろうと言われたんだ”
と告げられたから。
でも、こうして絢香と出逢えて、
15歳の誕生日も迎えられて
僕は本当に嬉しい。
でも、僕はもうすぐ
いなくなると思うから。
だから、絢香に
伝えたいことを書くよ。