桜舞う季節に ー君が教えてくれたことー
「私……涼のことが、大好き。
涼の笑顔を見るたびに…
私、ドキドキが止まらない」
私は、泣きながらそう言うと、
涼にぎゅっと抱きついた。
「えっ……あっ…絢香…?」
だって………
うれしくて、うれしくて。
いつの間にか、私は
こんなに涼が好きだったんだ。
涼は私より身長が
10cmくらい大きくて、
私は涼を見上げる。
涼は、
嬉し泣きをする私の背中を、
優しくさすってくれる。
「涼……、大好き」
私がそう言うと、
涼はにっこり笑って
「僕も、絢香が大好きだよ」
って、言ってくれた。