キスから始まる方程式


「ちょ、ちょちょちょっ! 桐生君!!」

「ん~……七瀬だぁ……あったけ~……」



ギュッと私の体を抱きしめて離さない桐生君。


にわかに私の胸がドキドキと騒ぎ出す。


バタバタともがく私を解放する気配など微塵も感じられない。



「こら! どこ触ってんのよ! いい加減起きてっ!!」

「ニヘヘッ……」



更に桐生君の手が、どさくさに紛れて腰からお尻へと下りてくる。



そっ、そそそ、そこっお尻っ!!



そんな桐生君の魔の手を阻止するかのように、私も腕を伸ばし桐生君の手の甲をおもいきりつねりあげた。
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