君とふたり暮らし。
第1章 はじまり。
①潤 ――芦田くん。
「はい、では今日の終礼を始めます―――」
その日の勤務を終え、私は店内のストック部屋で早番のスタッフ達と終礼を受けていた。
私は佐倉潤。高校を卒業してすぐ、某大手アパレルメーカーの販売員として働いている。社員ではなくアルバイトとしてだ。だがバイトと言っても、雇用形態が違うだけで扱いは社員と同じ。個人売り上げのノルマもあるし、シフトも社員とそう変わらない。今日も口うるさい店長のお説教が始まった。
「今日、個人売りを達成できたのは―――」
毎日毎日、個人売り。いい加減うんざりだった。早く話終わらせてくれないかな。もう疲れたし。と思いながらも、怒られて終礼が長引くのは嫌なので、真剣に話を聞いている振りをしていた。
ちらっと横を見ると、見るからに不機嫌そうな、やる気が全くなさそうにしか見えないやつがいた。
その日の勤務を終え、私は店内のストック部屋で早番のスタッフ達と終礼を受けていた。
私は佐倉潤。高校を卒業してすぐ、某大手アパレルメーカーの販売員として働いている。社員ではなくアルバイトとしてだ。だがバイトと言っても、雇用形態が違うだけで扱いは社員と同じ。個人売り上げのノルマもあるし、シフトも社員とそう変わらない。今日も口うるさい店長のお説教が始まった。
「今日、個人売りを達成できたのは―――」
毎日毎日、個人売り。いい加減うんざりだった。早く話終わらせてくれないかな。もう疲れたし。と思いながらも、怒られて終礼が長引くのは嫌なので、真剣に話を聞いている振りをしていた。
ちらっと横を見ると、見るからに不機嫌そうな、やる気が全くなさそうにしか見えないやつがいた。