君とふたり暮らし。
 芦田くんの部屋は思ってたより広くて、10畳くらいの縦長の部屋に、ユニットバスと小さなキッチン。部屋にはコタツと低いソファ、シルバーのラックにタンス。奥に布団がひいてあって、その奥に室内干し用の洗濯物干し。男の人の部屋って感じ。
「寒いね~!コタツ入っていい?」
「うん、適当に座ってー。」
 季節は11月半ば。夜はすっかり冷え込む。
 私とハルナは缶ビールを飲んだ後、焼酎をロックで飲んでいた。完全にオッサンだな。芦田くんはZIMAを1本飲んでる途中。
「お酒、あんまり好きじゃないの?」
「あーうん。沢山はいらないかな。ZIMAは何か好きなんだけど、自分からはあんまり飲まない。」
「そうなんだー。意外。でも、あれは?」
 私はタンスの上を指差した。そこには大量のZIMAの空きビンと煙草の空き箱が飾られている。
「あーなんか、俺どんだけ煙草吸ってんだろーと思って、ここに来たときから煙草の空き箱溜めてたんだよね。んでついでに、ZIMAの瓶も。何かたまに寝れないことあって、そうゆう時は酒飲んで寝てるから。」
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