君とふたり暮らし。

　次の日、俺は佐倉さんと一緒に副店長の家へ行くことにした。佐倉さんは今日は休みだった。俺は仕事が終わった後、一度着替えに家に戻り、待ち合わせ場所へ行く。結局もう１人バイトの女の子が行くことになって３人で副店長の家へ向かった。
「お邪魔しま～す！」
「うわ～！几帳面～！」
　部屋はキレイに整頓されていて、テレビ横の棚にはガンダムのフィギュアが飾られている。
「絶対触っちゃだめだよ。」
　そう念押しされているのにわざと触ろうとする佐倉さん。子供だな。
　７畳くらいの部屋に８人も入るとかなり窮屈だった。鍋の準備が出来ると、皆ビールやらチューハイやらで乾杯し鍋をつついた。皆アルコールでハイになり、下ネタやら暴露話をしてケラケラ笑った。そのうち、佐倉さんは眠たいと言ってコタツで寝てしまった。
「あー！副店長！！なんで佐倉と手繋いで寝てるんですか！？」
　嶋村さんの言葉に皆が一斉に二人を見る。佐倉さんの隣りに座っていた副店長も眠いと言って横になっていたのだが、コタツの中で二人は手を繋いでいた。俺は嫉妬の様なものを覚えた。副店長は「佐倉から繋いできたんだよ。」と言ったが嶋村さんは「絶対違うでしょ！」と副店長を責めていた。