保育士は超アイドル!〜恋していいですか?〜
第3章 走ったっていいよ


〜朝は気持ちいいものです〜



「あら?柚先生、今朝はずいぶん、早いですね」


職員室に入って来た園長が少し驚いたように言った。
時計はまだ7時になる少し前。
よつば保育園の園児たちの登園は早くても8時から。
普通は8時半から9時となっている。
これは母親たちの出勤時間に合わせている為で、保育士たちは7時半に出勤すれば良かった。


「あっ、おはようございます。あの……ちょっと昨日やり残した仕事がありまして。すみません」


柚は立ち上がり、園長に謝った。


「あら、謝らなくていいのよ。謝る事じゃないわ。それより一人で大丈夫?何か作るのなら手伝いますよ」


そう言いながら、園長の右手はすでに左手の真っ白なシャツの袖をまくり始めている。
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