君のオレンジ〜あの日、あの教室で〜
え…っ?
「え?…今、なんて言った?」
「だーかーらー!!!!!
里見が好きだから
付き合ってほしいってこと!
頑張って480点以上取るから。考えといて」
涼介が私のことを好き。
そんなの、考えたこともなかった
涼介はモテるし、今まで色々な女の子に告白されてきたと思う。
なのに…
何で、私なの…?
戸惑う私に気づいたのか、
「…でもまぁ480点なんて取ったことないし
考えとくだけでもいいからさ」
焦って言い直していた。
「うん…わかった」
そう言うと、ほっとした表情を見せた。
「じゃあー、そろそろ終わりにするか」
「うん」
「明日のテスト、頑張れよ!」
「ありがとう…!」
『そっちも頑張れ』
そう言いたくても
言えなかった。