君の傍。
まったく堪えていない奏丞に苛立った涼は、ちょっといたずらしてみることにする。
「昼飯。」
・・・。
一瞬の間の後、彼は焦ったように口を開いた。
「な!!!奢れってか!?」
昼飯としか言っていないのに、勝手に“奢れ”と脳内変換したらしい彼は、憤慨する。
無理だからな!!!
今月はピンチなんだ!!
そんなことが後ろから聞こえる。
涼はその様子が面白かったのか、くすっと微笑った。
そして、口を開く。
「ジョーダンだよ、ジョーダン。」
その言葉に心底ほっとしたような顔をする。
ムカ。
「ンな顔してると本当に奢らせるぞ?奏丞。」
「わー!!!!!それだけはマジ勘弁!!!!!!」
あまりにも必死な奏丞を見て、涼は笑う。
「わーったよ。」