君の傍。
あ〜あ。
奏丞は、やれやれとため息をついている。
涼が、彼女たちの方へ行こうとしているのが目に入り、奏丞は涼の制服の襟を掴んだ。
「ぐぇっ!!」
涼は苦しそうに奏丞を睨んだ。
「行っちゃダメだよ?涼くん。」
「なっで………」
何で?そう言おうとしたが、奏丞に口を塞がれ、モゴモゴとしか言えない。
「もしここで、涼くんがあの子助けちゃったりしたら、明日からあの子学校来れなくなるよ?」
何で!!!
そう言いたいのに、口を塞がれて言えない。
「お?もしかして、自分のファンクラブの規則知らないの?涼くん。」