君の傍。
助けてー!!!!!!
涼のいなくなった教室からそんな断末魔が聞こえたとか、聞こえなかったとか。
―――――――
カツッカツッ
特別棟の最上階。
そこに涼はいた。
屋上へと続く廊下。
本当にここは学校なのかと問いたくなるほど、静まり返った場所。
カツン――――
カツン――――
錆付いたドア。
そこから漏れる光。
『有名な進学校でも、管理は行き届かない、か…………』
立ち入り禁止と書かれた立て札を無視して、涼はドアを開ける。
『ついにカギも壊れたか………』
バタンと乱雑にドアを閉めた。
無意味だと分かってはいたが、一応ドアが開けられないように手近な棒を咬ませる。
「涼くんは俺のもの、ねぇ………」