君の傍。




「…………………逃げるのか?」



何から、とも
誰から、とも言わない。


ただ、
『逃げるのか?』




その一言。






でも、その一言が、今の僕には答えられなくて。








だって、


僕が逃げたいのは、










僕の過去、

穗邑、

現実、

李夜桜、









僕自身……………









誰とも、何とも言えないものだから。








でも、一番逃げたいのは、


真っ直ぐな瞳をした今の奏丞かもしれない…






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