執事の加藤さん。
「ふっ、ありがたきお言葉…」
「いや、別に褒めてねぇだろ、それ」
すかさずお嬢様がツッコミを入れる。
「早く帰れよクソ野郎」
と、お嬢様が俺を睨みながら恐ろしい言葉を言ってきた。
「歌恋ちゃん、口悪いよっ!」
紫様がプリプリとほっぺたを膨らませながら、お嬢様を上目使いで睨む。
「……」
「お嬢様!!私そろそろ泣いちゃいますからね!!」
俺は走って車の方へ戻り、助手席の窓を開けて「また迎えに来ます!!」と怒り口調で車を発進させた。