執事の加藤さん。
「えーっと…、それはつまり、俺と加藤君に対する態度が違いすぎて腹が立って、遮った…て事になるのかな?」
「まぁ、そんなとこですかねー。だって奥村さんに対しての態度ビックリですよ!!前から思ってましたけど、お嬢様のあんな楽しそうな姿見れませんもん!!俺にもニコニコして欲しいよにっ!!」
俺は手をグーにして両手で台に「うわぁーん」と言いながらバンバンと打ち付けた。
「加藤くんって意外と弄られキャラだよね」
「ちょっ、違いますよ奥村さん」
何でそう思っちゃうんですか、いきなり。
奥村さんはクスクス笑いながら優しい顔をした。これは、男でも惚れちゃいますね。いや、俺はソッチ系じゃないんで無理なんですけど。
そんな事を考えていた俺をよそに、奥村さんはこんな質問をしてきた。
「加藤くんってさ、好きな人とか居た事ある?」