執事の加藤さん。
「……」
あれ?違うの?黙ってるから、そうなの?どっちなの!?
あまりにも反応がなくて焦り始めると、お嬢様が掴んでいた袖を離し、俺の腕を掴んでそのまま反対側へ捻り始めた。
「い゛だだだだだだだ!!痛いッス!お嬢様!!ごめんなさいごめんなさいごめんなさいいいぃぃっ!!!」
パッと離された腕を擦りながら、半泣きの俺、加藤。
違ったんだね、トイレじゃなかったのね。ごめんなさい。
「加藤…」
「はい…。加藤です」
また黙りこむお嬢様。
一体どうしたというんだ…。
「やっぱり、手、繋いで寝ていい?」