執事の加藤さん。
ーーーーー
ーーー



「……んっ」


目が覚める。
少し眠いのか、頭がボーっとしているけど。

自分の腕時計を見ると、いつも起きる時間。どうやら朝のようです。でも外はまだ薄暗いな。

しかし、さすが俺!!体内時計もしっかりしているらしい。


起きて色々準備しなければ。


そう思って身体を動かそうとするが、何故か動かない。

何で?

右の方が少し重く感じる。
えっ、何これ。
あれですか?アレなんですか?か、かかか金縛りとか言うやつなんですか!?

いやいやいやいやいやいやいや。俺…ないないない。だって俺霊感ないから、全く見えないから。


俺は意味不明な呪文を唱えながら、重みを感じる方を恐る恐る見る。












キラキラと光るミルクティー色の髪。
長いまつ毛に、血色の良い小さな唇、そして息を飲むほど白く綺麗な肌。


何もかもが完璧な彼女が、俺の腕の中で眠っていた。

< 43 / 75 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop