執事の加藤さん。
加藤とその仲間達。


遅刻して朝礼に出れなかった俺は、まぁ、ガミガミと怒られましたね…はい。
執事の仲間やメイドさん達には「ドンマイ」と言われましたよ。


遅刻した罰として、家の中の掃除に庭の手入れなどが与えられた。
もちろんお嬢様の送り迎えは出来ない。それも罰の一つ。
まぁ、俺的には朝からあんな事があって、少しお嬢様にも会いずらい気もしてたから良かったんだけど…。って言っても俺一人が意識してるだけなんだが。



「ふぅ…」

溜め息をついて、庭を竹ボウキで掃いている。
この広い家の中の掃除も終わって、今はまたまた広い庭の掃除中なのである。


すると、




「こらぁー、サボってんじゃないよ!!」

「ヒィッ!!」

ビックリして、ホウキを落としてしまった。
ビクビクしたまま、後ろを振り向くと、黒と白を纏った女の人が一人。


「あははは、ビックリしたぁ?」

「亜由美さん…。ビックリしましたよっ!!」


笑い事じゃないし!!俺いま、心臓破裂しそうだったし!!


「何ですか…」

俺は、ホウキを取りながら少し怒ったような口調で言ってみたりする。

「ははっ、怒んないでよ~。差し入れ持ってきてやったのにぃ~」

と、メイド服のエプロンに付いているポケットから、小さいペットボトルの飲み物を出してきた。


「神様あああぁぁ!!!」

俺はすぐに亜由美さんの所へ飛んでいき、飲み物を貰う。なんて優しい人なんだ…。


< 48 / 75 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop