執事の加藤さん。
【彩音(アヤネ)ちゃん】
須賀家で働くメイドである。俺よりも4つ年下で、黒髪で顎ぐらいの長さのボブヘアー。前髪は少し短めで、赤渕メガネをしている。
まぁ、今の会話を聞いて分かると思うが…。
彩音ちゃんは男同士の絡みとかが、とても好きらしい。つまり、ボーイズラブ的なモノを好む女子。まぁ、俗に言う【腐女子】である。
前々から、俺と立川の絡みを要求された事が何度かあったが俺はそんな趣味ではないので断り続けていた。
最近では、奥村さんが帰ってきてるから奥村さんが狙われている!!という噂も出ていた。
「カーッ!!やっぱり堪りませんねっ!!イケメンの絡みはっ!!もー、ホント感動しちゃったよあたし!!」
目をキラキラさせながら、俺達を交互に見る彩音ちゃん。
「あ、あのさ、彩音ちゃん落ち着いて聞いてよ。これは、そういうんじゃなくてさ。コイツが勝手に抱き着いてきただけだからねッ!!俺はそんな趣味ないからねッ!!」
俺は取り敢えず、必死に違うって事を訴える。
が、聞いちゃいないようだった…。
「こ、こ、これは、良い作品が出来そう…。ぐふっ、ぐふふっ…」
何やら呟いてニヤニヤしている彩音ちゃんに、俺は心底引いてしまう。
顔は可愛いのにコレだからなぁ。勿体無いと思うよ。
「それでは、あたしは材料も手に入ったので、戻りますねっ!!作品仕上げなきゃ~。出来たら見て下さいねぇ」
「うん。遠慮しとくね」
「それではぁ~」
と、スキップしながら、彼女は俺達の前から去ったのであった。