執事の加藤さん。
ここのスタッフ皆イケメン過ぎるんだもん。
3人しか居ないみたいだけど。満員なのによく回せるなぁ。
そんな事を思いながら、置いていった水の入ったグラスを手を取った。


「ここ、人気のカフェなんだって」

お嬢様が突然そう言ってきた。

「んぐっ、けほっ、そ、そうなん、ですかっ、けほっ」

くそっ、喉に水がっ!!

「大丈夫かよ」と少し呆れた顔をしながらお嬢様が俺にハンカチを渡してきた。うぅっ、使えないッス。


「紫が今度行きたいって言ってたから偵察。オンナだらけで悪かったわね」

俺が受け取らないハンカチを仕舞いながら、少し俯くお嬢様。
あぁ、もしかして、もしかしてだけど、俺に気を使ってくれてるのか。


「いえ、お嬢様の為なら、俺はこんな場所ヘッチャラっすよ」

俺は思わず嬉しくなってしまった。
俺の事少しは考えていてくれたんだって。そう思ったら嬉しくて堪らなかった。
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