【長】野球ボール
「明日は夏の予選、このチームの初戦だ」


練習後、監督が皆を集めて話す。


「文字通り、3年生にとっては最後の大会だ。悔いなんて絶対残すな!!思い切ってプレーしろ!!」


監督の真っすぐな眼差しは、きっと皆の心にも届いているだろう。


「今までの練習の日々は無駄なんかじゃない。例え相手が強豪校だろうと、遠慮する必要は全くないんだ!!」


選手も真っすぐな目で応える。


綺麗なキラキラした瞳。





「1・2年生も気持ちは同じだ!!弱小校なりに最後まで諦めず、ドロドロになるぐらい野球に夢中になれ!!明日は全員で勝ちにいくぞっ!!!」


監督が言った言葉は、あたし達の胸に深く響いた。

その期待に応えたい…!!


『はいっ!!!!』


気持ちは一つ、皆同じ。


揃った最高の叫び声が、あたしにも元気をくれた。
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