【長】野球ボール
「えっ…何…?」


真剣な一輝の瞳…。

あたしは動揺を隠せなかった。


「叶夏と成宮さんが付き合うって聞いたとき!!俺はその事実を受け止められなかったし、信じられなかった」


「え…」


「付き合うって言っても、心のどこかで…あんま会えないだろうし、うまくいかねぇんじゃないかって思ってた」


一輝の迫力に圧倒されてた。

それってどういう…?




「今日二人がキスしてるの見たとき…本当に頭が真っ白になった。怒りとか、悲しみじゃなくて…もう何も考えらんねぇの」


声が出せない。

息ができない。


「今のが本当の気持ち。あ、もう一つ!!俺に”好きな人誰?”とか聞いてくんなっ」


分かったか、そう言って前を向き直した一輝。

いつもの一輝じゃない…。
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