【長】野球ボール
ていうか、それって…。


唇が鉛のように重くて、口が開けない。


「あースッキリした」


そう言う一輝は、いつの間にかあたしの前を歩いていた。


「何かあれだな!!やっぱ溜め込むより、言う方が楽だなっ」




あたしは今……

どんな言葉を声にしたらいいの?


何も思い付かない。


何も考えられない。


一輝…?


それって…。


一輝の顔をまともに見ることができなくなってた。
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