【長】野球ボール
「あたし…一輝のこと好きでいていいの?」


あたしの言葉に、励ちゃんはいつものように微笑んで言った。


「もちろん」


もし冷めてしまう気持ちならそれまでだし、諦めきれないなら…今度こそ告白してみよう。


今はまだそのときじゃないと思うから。

心の中だけで想ってるね?




「でも叶夏ちゃんの場合…距離も近いし、何かあったら傷付くかもしれないよ?」


少し心配そうな顔になる励ちゃん。


「うん…でも大丈夫。何でか分からないけど…大丈夫だと思えるよ♪ありがとう!!」


そして気になることが一つ。


「もしかして励ちゃんも、あたしと同じ状況だったりする…?」


自分のことのように励ちゃんが話してる気がした。


あたしの言葉に目を丸くする励ちゃん。


「皆にはシーッね?」


人差し指を口にあてて微笑んだ。


励ちゃんも誰かを想い続けてるんだよね?


今はそうすることしかできないけどいつか、笑ってられる未来がきますように…。
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