【長】野球ボール
ギクッ


確かに励ちゃんの言う通り…図星だと思った。


「ね?」


あたしの表情から励ちゃんは、心の声を感じとったみたい。


「……そうだよね」


「叶夏ちゃんの今の素直な気持ちは?」


「やっぱり一輝が好きだよ?でも、あんなにストレートな気持ち言われたら…ソウソウにちょっと揺らいじゃうあたしもいるの」


これが本当のあたしの気持ち。




「叶夏ちゃんは二人の良いとこも、悪いとこも分かってるわけだし…じっくり考えたらいいと思う」


優しく微笑んでくれる励ちゃんに、少しだけ癒された気がした。


「ありがとう。励ちゃんの相談も年中無休で受け付けてるからねっ」


あたしだって励ちゃんの力になりたいし。


「はは…うん。じゃあそのうち、お願いするかも?」
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