【長】野球ボール
「……日曜日、一緒に…どっか行かないか?」


ドキッ


「え…?」


途切れ途切れで聞こえてきた一輝の声。

最初は聞き間違いかと思った。


「……二人で遊びに行きたいんだけど…」


「次の…日曜日だよね?」


「あ、嫌だったら無理には言わねぇよ」


不安そうな表情は、いつもの一輝じゃないみたいだった…。




「……うん…いいよ」


あたしが一輝の誘いを断るはずがない。


「まじでいいの!?」


急に笑顔になる一輝。

……かわいくて抱き着きたくなる。


「じゃあ12時に駅前な!!」


「うん♪」


あたし達は笑顔で約束を交わした。
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