【長】野球ボール
「そういうことなら…ね?」


「あぁ…」


「いいのかね?ありがとう。じゃあその花壇の前に立ってくれるか?」


うれしそうにカメラを構えたおじいちゃん。


「もっとくっついて…仲よさ気にしてくれんか?そんな強張った顔じゃ、ばあさんも喜んでくれんかもしれん」


「え…?」


そんなこと言われても…。

正直、緊張でいっぱいいっぱいだし。




「んー…手を繋いでみてくれんか?」


おじいちゃんが笑顔で提案する。


て?……手!?

焦るあたし達におじいちゃんは言う。


「なんじゃ、チューしてくれって言ってるわけじゃないじゃろ?最近のカップルにしては珍しいの」


はっはっはっ…と笑うおじいちゃん。

う、嘘でしょ!?
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