【長】野球ボール
「なんかいいよな…あぁいうの」


一輝も同じこと思ってたんだ。


「愛してるんだって」


本当に素敵だと思った。


「一輝もあんなおじいちゃんになりなよねっ」


「なりてぇなー…つか、ここにちょっと座んね?」


まだ手を繋いだままだったあたし達。


一輝が座ろうと、少ししゃがんだときだった。


ドンッ




まだ小さな子が目一杯遊んでいる公園。


一輝の背中に、鬼ごっこ中の子供がぶつかった。


その勢いで前に押される一輝。


次の瞬間あたしが感じたのは……


一輝の唇。
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