【長】野球ボール
帰り道、さっきまでの会話が全部嘘みたいに思える。


何も話題が思い付かない。


いつも何話してた?


どうやって笑ってた?


……一輝は今、何考えてる?


考えても考えても、何も思い浮かばない。




けどね……

気まずくて微妙な空気かもしれないけど。


あたし、嫌いじゃないよ。


一輝が隣にいるから。


そして気が付けば、もうあたしの家の前。


「じゃ…また明日」


「うん…バイバイ」


いつもと同じ、一日の終わり方。
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