【長】野球ボール
「で?叶夏ちゃんは返事したの?」


「ううん」


「どうせ叶夏ちゃんのことだから、頭真っ白になっちゃってたんでしょ?」


「え…」


……図星です。


「前から俺と爽言ってたじゃん?一輝は絶対叶夏ちゃんのことが好きなんだって。本気でその可能性考えてなかったんだ?」


いつもの優しい笑顔を見せる励ちゃん。


考えるわけないじゃん…。

99.9%ないと思ってたよ…。




「どうするの?叶夏ちゃんの気持ちは決まったわけでしょ?あとは伝えるだけだよ」


「……うん」


「一輝にも…爽にも」


分かってるんだけど……

何て言えばいいのか分かんない。


伝えた後、どうなるのかな?


大好きな友達を失いたくはない。


でももう、伝えないわけにはいかない。
< 469 / 683 >

この作品をシェア

pagetop