【長】野球ボール
「俺、爽の告白OKしたんだと思った」


「へ?何で?」


「だってさっき叶夏、普通に爽の話したじゃん。うまくいったからなのかと思った」


「あははっ。ソウソウは大切な友達だもん。話題にぐらい出るでしょ」


「話題にしてはキツイって。今すんなよ…」


珍しく弱気な一輝。




「マイペースな一輝に言われたくないんだけど…ふふ…バーカ♪」


「バカとか言うな!!…でも叶夏は…バカな俺が好きなんだよな?」


「あはは♪野球バカ大好き」


「……俺もまじで叶夏好き。ずっと一緒にいような」


一輝と唇が重なる。


今度は事故なんかじゃなくて…お互いがお互いを想う、愛しいキス。


ここまで時間はかかったけど、伝えることができたから今この瞬間がある。


想いを伝えることから逃げていたあたしは、もういない。
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