【長】野球ボール
「皆に俺は夏に間に合わないつったら…どんな反応するんだろうな」


「え…っ」


突然そんなこと言われたから、うまく言葉が出てこない…。


「爽とか励は怒るかな?」


ははって声は笑ってるのに、顔は無表情のまま…。


「超役に立たねぇキャプテンだよなー…」


「そ…んなこと……ないよ…」


「あるよ」


精一杯否定したあたしに、一輝がピシャリと言葉を閉ざした。




「俺はもう何の役にも立たねぇんだよ!!」


荒い声を出す一輝。

こんな一輝、今まで見たことない。


「もうまじで俺いる意味ねぇよな!?」


目がすごく怖い…。


「自分にすげぇ腹が立つ」


それからの一輝はとにかく不機嫌で、話しかけることもできなかった…。


こんなときさえ何もできない…あたしこそ役立たずじゃん。
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