【長】野球ボール
「叶夏ってさ、完璧主義じゃん?だから困ってる奴はほっとけねぇから話しかけるし、分かんねぇこともどんどん聞くだろ?」


「えっ、あー…そうかな?」


「だから叶夏と皆が仲良くなって…叶夏と仲良かった俺も、その繋がりで皆と仲良くなれた」


「そんなこと…ないんじゃない?」


「そんなことあるんだって。今思えば超回りくどいけど、昔の俺には考えられなかった」




全てを否定するわけじゃないけど……

本当にそんなことないと思うよ?


時間はかかったかもしれないけど、一輝はきっと皆と打ち解けれたはず。


「まぁ…言いたいことはあれだ」


「ん?」


「悪い癖は治った。それと…まじサンキュ」


小さな声だけど聞こえたよ。

あたしでも少しは役に立てたのかな?


「あたしこそありがと」
< 583 / 683 >

この作品をシェア

pagetop