【長】野球ボール
「最後の打席…叶夏の声、ちゃんと聞こえた」


「え?」


あの大歓声の中で!?


「聞き分けられるわけないって思うだろ?でもな、本当に聞こえたんだ」


あたしの声が?


「叶夏に助けられてばっかだな」


そんなこと全然ないのに…。




「これからも…一緒にいてくれるか?」


真っ直ぐあたしを見る瞳。


トクン


「嫌って言っても離れないから…」


「俺も…離さねぇ」


重なる唇。

優しいキス。


「叶夏…好きだ」


「あたしも大好きだよ…」
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