【長】野球ボール
「今日家くるだろ?」


「行く。あ、でも一回帰ってから行く」


どうせ近いしね。


「何で?」


「忘れ物したっ」


「えぇー…早くこいよ?」


ボソッと聞こえた声に、ドキッとするあたし。


少しでも長い時間一緒にいたいってことだよね…?




こんなに一輝にハマるなんて、高校入った頃のあたしには考えられなかった。


てか逆に、大勢のファンの中にあたしがいてもおかしくないんだよね。


ほんっと不思議。

何の偶然なのか。


あのとき一輝に告白を見られてなかったら……

あたしがマネージャーをしなかったら……

ゆうくんとずっと付き合ってたら……

気持ちを伝えなかったら……

ソウソウと付き合ってたら……


未来なんて簡単に変わってたんだよね。
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