【長】野球ボール
一輝のボールも勝手に持ってきて、6つをなんとなく机の上に並べてみた。


「順番的にはこうだよね?」


「なー叶夏?それより俺はこうしてたいんだけど」


またギュッて抱きしめてくる一輝。


「だから暑いってー、しつこいっ」


その腕を振り払って、ボールを見つめた。




『野球バカ』

『球児の夢に連れていけ』


「あはは!!懐かしー」


「あ?1個目?この約束は守ったぞ」


「こっちが一輝から初めてもらったやつ」


『うるさい親友』

『もうすぐ甲子園』


「俺的のケジメの言葉」


「この言葉のせいで、あたしがどれだけ泣いたと思ってんの!!」


あたしは恋愛対象じゃないんだって、すごく辛かった時期。

一輝には後から何回も文句言ってやった!!


でもそれだって、今は笑い話になるから不思議。
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