ホントのキモチ。【完】
「あははっ!!やーだー」
廊下で声がする。
私と千夏は空き教室にいた。
「…話って?」
千夏が笑う。
声は出さず、顔だけ。
だけど、なんだかーーー…。
「千夏、ごめん」
私は頭を下げた。
「………」
「私も相内君が好きなの。」
千夏に伝えるの。
相内君が好きだから、千夏の応援はできないって。
「だから、千夏の応援はーーー…」
「両思いなんでしょ?」
私の言葉を遮り、千夏は言った。
私は顔をバッとあげた。
そこには、悲しそうに笑う千夏がいた。