ホントのキモチ。【完】
「どうしてくれるのっ、これ!!」




私は首を指さした。




「いーじゃん」




相内君は意地悪に笑った。




それでも、あの黒い瞳はとてもきれいで。




また、私をとらえるの。




「…またつけてあげよっか?」




彼は私を木に挟み込み、耳元で囁いた。




「ちょっ…」




「今度は、ミエナイとこ?」




彼の声は、私の右耳から入り全身へ響く。




甘く、低い声。
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