ホントのキモチ。【完】

流れる涙

ーーーーーーーーーーー…




「あははっ!なにやってんのもー」




「いいかんじじゃない?」




周りでは楽しそうな声が響いてる。



今はお昼ご飯の準備中。



班で。




「………で。なに?あんたらなんかあったの?」




口を開いたのは中野君。




「………」




「無視かよ?ったく…」



もう中野君はなにも言わず作業に戻っていった。




早く千夏と仲直りしなきゃ。



でも、きっと千夏は許してくれないだろう。




私は横で野菜を切っている千夏に目を向けた。




赤い目。



多分、あの後も泣いたんだろう。




ごめんね、千夏。




私は好きになんて、ならないから。




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